ウォーキングは手軽な運動であり、季節や場所、年齢に関係なく誰でも取り組むことができます。健康への効果や病気予防の面でも効果が注目される運動なのでウォーキングを取り入れている人は多いでしょう。
しかし「1日1万歩を歩くだけでは体力は向上せず、生活習慣病の症状も期待するほどには改善しない」ことが研究で明らかになっています。
ただ歩くだけより歩き方を知っていることで期待できる効果が変わってきます。この記事では信州大学 学術研究院医学系 能勢博 特任教授によって提唱されたインターバル速歩を紹介します。
インターバル速歩とは
「早歩き」と「ゆっくり歩き」を交互に行うウォーキングです。速歩と速歩のあいだに休憩を挟みながら歩くウォーキングのことで、自分が「ややきつい」と感じる強度での早歩きを3分やって、その後、息を整えるためのゆっくり歩きを3分します。
インターバル速歩の効果がすごい
能勢博さんの研究によると、インターバル速歩を5ヶ月間行えば、1日1万歩のグループではほとんど体力は向上しなかったのに対し、インターバル速歩のグループでは膝伸展筋力が13%、膝屈曲筋力が17%、最高酸素消費量が10%向上し、体力年齢でいえば「10歳若返った」ということになるそうです。
その他に高血圧・高脂血症・肥満⇒20%改善、関節痛⇒50%改善などの効果が挙げられています。
インターバル速歩のやり方
ゆっくり歩き:肩の力を抜いて、背筋を伸ばす、歩幅は普段通り
速歩:
- 視線は約25m先を見て背筋を伸ばした姿勢を保ちます
- 大きな歩幅を意識する。踵から着地し、地面を蹴る時は、指先で地面を押す
- 肘は90度に曲げて腕を前後に大きく振ります
- 速歩のスピードは「ややきつい」と感じる程度で行います
- 3分間の速歩と3分間のゆっくり歩きを1セットとし、1日5セット、週4日以上を目標にします
速歩の「ややきつい」は無理せず少しずつあげていきましょう。はじめて行う場合は3分はきついですので時間も徐々に増やしてもよいです。時間や速度をアプリを使って確認すると便利でモチベーションアップにつながります。
まとまった時間が確保できない場合はこま切れでも1日の速歩の合計が15分になればよいので、分けて実施しても大丈夫です。平日に時間がとれない場合は土曜日に速歩30分、日曜日に速歩30分を行ってもよいです。
ややきつい運動であるため、特に夏場は汗をかきやすいです。トレーニング前に水分摂取するようにしましょう。
トレーニング後の栄養摂取で筋力アップ
トレーニング後30分以内に乳製品を摂ると、筋力がアップします。糖質、タンパク質をバランス良く摂れる牛乳がおすすめです。
まとめ
インターバル速歩の最大のメリットは「確実に効果がでること」です。通常のウォーキングでは続けていくと強度が不足しているということです。普段通りの生活や努力しない運動では体は衰えていきます。そのため負担が少なく続けられる「ややきつい」インターバル速歩がおすすめです。健康な体はかけがえのない宝物です。ぜひ今日からトレーニングを始めましょう。
参考図書
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