普段あまり体を動かさない人が運動した時やいつもより強度の高い運動をした時に筋肉痛になることがあります。通常の能力以上のオーバーワークを起こしている状態ですが、これがトレーニング効果ともいえるのです。
筋肉痛には種類がある
即発性筋肉痛
運動した直後や、運動している最中に起こる筋肉痛が即発性筋肉痛です。即発性筋肉痛は、乳酸の生成により筋肉内に水素イオンが発生することが原因とされています。疲労感とともに、筋肉が熱をもつような痛みを感じることがあります。運動を中断すると痛みは徐々に消えていき、あまり長くは続きません。マッサージやストレッチを行えば痛みがやわらぎやすいです。
遅延性筋肉痛
運動した次の日に起こる筋肉痛が遅発性筋肉痛です。これがよく「筋肉痛」と言われるものです。数日から1週間以内に発生する痛みです。遅延性筋肉痛が発生するメカニズムについては、まだ完全には解明されていませんが、筋肉内の微小な損傷によって、炎症反応が生じ、その結果として痛みや違和感が生じると考えられています。階段をゆっくり降りる時のように筋肉が伸ばされながら力を発揮する運動負荷で特に遅延性筋肉痛が起こりやすいとされています。
筋肉痛は歳をとると遅くなる?
筋肉痛が遅く出る原因に、年齢はあまり関係ないようです。強度が高い運動では速く、強度が低く長い時間の運動では遅く出てきます。しかし年齢とともに筋肉量が減少するため、同じ運動をしても若い頃と比べて筋肉が疲れやすく、筋肉痛が出やすくなります。さらに、年齢とともに回復力も低下するため、筋肉痛が続く期間が長くなることがあります。
運動後の筋肉痛が筋肉を強くする
筋トレを行うと、一時的に筋線維が微細なダメージを受けます。体はそのダメージを修復させようとして、成長因子を分泌します。そうすると同じような刺激がきた時、次は耐えれるように修復され、筋線維をさらに強く太くする超回復という性質があります。運動した時に起こる筋肉痛や筋肉疲労は筋肉を使ったサインとなります。超回復には適切な休息と十分な栄養が不可欠です。
筋肉痛の時の対処法
- 筋肉の休養:筋肉痛が発生した場合は、筋肉を休めることが重要です。休息と適切な睡眠をとり、筋肉の回復を促進しましょう。また、同じ筋肉を連続して負荷をかけることは避け、別の筋肉をトレーニングすることを検討しましょう。
- 栄養摂取:筋肉を回復させるためには、適切な栄養素を摂取することが重要です。特に、タンパク質の摂取が筋肉の修復に役立ちます。食事やサプリメントで適切な栄養素を摂取するようにしましょう。
- マッサージ:筋肉の血流を促進し、痛みを緩和する効果があります。筋肉痛が発生した場合は、ゆっくりとストレッチやマッサージを行い、筋肉をほぐしましょう。
筋肉痛が強く、長引く場合は、病気やけがの可能性があるため、専門医に相談することをおすすめします。
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